自分らしさとは、何か。教えてくれる漫画「着たい服がある」
自分らしさとは、何か。教えてくれる漫画「着たい服がある」
作者
常喜寝太郎
掲載
Dモーニング
あらすじ
「ロリータ服を着たい」
それは、女子大生・マミの誰にも言えない秘密だった。
家、学校、職場……社会の中で「自分らしく」あるために、マミはもがき、傷つき、やがて答えを見つけていく——。
これは、ただの「服マンガ」ではない。他者との関わりに悩む全ての人へ贈る、真の「自分探し」物語。
公式サイトより引用
感想
「自分らしさ」とは、何か。
をテーマに掲げている漫画。
タイトルはファッション漫画のようだが、
直接的にファッションは関係なく、
多くの自分の理想をなかなか叶えられず、やりたいことができない人が
少数の自分のしたいことを自分の強い意志でやり遂げられる人にあこがれて行動を起こしていく漫画である。
読むと一歩を踏み出す勇気が湧いてくる作品である。
物語の主人公は背が高くてスタイル抜群な女子大生のマミ。
家族や友達から「かっこいい」女性として見られることが当たり前で、
服装や髪型、言動がそのイメージから外れると「らしくない」と思われてしまう。
そんなマミは実はロリータファッションが好きな女の子であり。
本当は漫画に出てくるお姫様のようなピンクでフリフリなファッションに憧れている。
物語の「起」となるのはマミのバイト先に小澤というイケメンが入ってくることである。
小澤は容姿端麗でお客さんからの受けもいい好青年なのだが、
私服が超個性的でこんなのどこで売ってるんだ?と思ってしまうほど特殊なものを着ている。
バイト先の店長やバイト仲間からは「イケメンなのにもったいない」や「あの服がなければ…」と思われている。
だが、当の本人はそんなことを気にも留めず、自らが着たい服を着て、我が道を突き進んでいる。
マミもそんな小澤の行動に感化され、自分が本当に着たい服を着るために行動を起こしていく。
いきなり町中でロリータファッションをするのはハードルが高いと感じたマミはまずはネットカフェの個室でロリータファッションに身を包む。
ただ、そこでもフリフリの服がひっかかり、本棚を崩してしまったり、他の客から文句を言われたり、なれない格好で転倒してしまったりと散々な結果になってしまう。
- 小澤をはじめとして、自分がしたいことを臆せずどんどん行動に起こす人
- 好きな人のために行動を変えようとする人
- 母親や友達の拒絶
- 実習先の学校や介護施設でであう人たちの言葉
などなど、様々な人の感情や行動から自分を変えるきっかけを掴み、
自分の世界を広げていくマミの今後がとても楽しみな作品である。
前述の通り、この漫画は一歩踏み出す勇気を与えてくれて、
自分らしさとは何なのかを教えてくれる。
少しずつ世界を広げていくマミの姿はとても眩しくて羨ましく思えるもので、
周りの目を気にして何もしない自分が情けなく、行動を起こすきっかけを与えてくれる。
また、「普通」「当たり前」といった言葉が以下に陳腐なものであるか
「他人のイメージ」がいかにちっぽけなものであるか
など様々なことを考えさせられる。
コミック情報
着たい服があるは現在4巻まで発売中!!
気になった方はぜひ購入してみてください!!